投資スタイルデイトレードの3つのデメリット・短所 ~手数料が高くなる、など~

短所(デメリット)

短所(デメリット)

デイトレードのデメリットを簡単にまとめると、

  1. 取引の負担が大きい(肉体・精神・コスト)
  2. デイトレード特有のリスクがある
  3. 逆にローリスク・ローリターンな部分がある

…となります。
2つ目と3つ目については「その人が、取引で何を重視するか」によるので、人によってはメリットにもなります。

誰にとってもデメリットなのは1つ目でしょう。
以下、3つのデメリットをそれぞれまとめます。

デメリット(1)『取引の負担が大きい』

デイトレードの最大の欠点は「取引の負担が大きい」ということ。

  1. 肉体的…取引時間の間、ずっと画面に張り付いていないといけない
  2. 精神的…トレード中、常に緊張を強いられる
  3. 手数料…頻繁に売買するので、その度に手数料がかかる
  4. 取引環境…高性能なパソコンや、マルチモニターがないと不利

これらの負担が、デイトレードの一番のデメリット。
それぞれ、詳しく解説します。

肉体的負担…取引時間、ずっと画面を見ている

多くの人が真っ先に想像するデメリットでしょう。
「私は株取引とか無理だわ~」という時、デイトレーダーのこの姿を想像して、「無理」と言っている人は多いと思います。

もちろん「これが好き」という人もいます。
しかし、動物的にやや無理がある状態ですから、大抵の人にとっては負担が大きいでしょう。

精神的負担…トレード中、常に緊張している

当然ですが、秒単位・分単位で取引している以上、「高度なゲームを長時間プレイしている」のと同じように、緊張を強いられます。
そして、ゲームと違い、失敗すれば数万円~数百万円を失います。

もちろん、これもやはり「だから面白い」という人もいるでしょう。
事実、デイトレードを「ただのオンラインカジノ」と割りきって売買している、余裕のあるトレーダーもいます。

しかし、多くの人は稼ぎたくてやるわけですし、ほとんどない余裕資金を、頑張ってつぎ込んでいるはずです。
自ずと、精神的な負担は大きくなるでしょう。

手数料の負担…マネックス証券だと、月約5万円かかる

株取引は、売買するたびに手数料がかかります。
めったに売買しない中長期投資の場合はいいのですが、短期投資家(デイトレーダー)だと、手数料の負担は相当なものです。

手数料は証券会社によって違いますが、一番人気の会社の一つ、マネックス証券で見てみましょう。
マネックス証券は1日定額手数料で「2500円」となっています。

(デイトレードを本格的にやるなら、お金を気にせずトレードに集中するために、1日定額の方がいいでしょう)

月5万円の手数料で、年間64万8000円に

この手数料で「月20日」取引したとすると、月間の手数料は「5万円」になります。
(株取引は土日・祝日は休みなので、月間大体20日になります)

この手数料は税抜きなので、消費税8%も含めて計算すると「5万4000円」。
年間だと「64万8000円」です。
「年収から65万円引かれる」と思うと、このデメリットの大きさがわかるでしょう。

取引環境…高性能なパソコン・マルチモニターがないと不利

デイトレードは、1分1秒が勝負の取引手法。
「パソコンの速度が遅くて取引が遅れた」とか、まして「フリーズした」などとなると致命的です。

そのため、まずパソコンはとことん高性能でなくてはなりません。
また、多数の画面(ディスプレイ)を同時に使う「マルチモニター」も必要です。

多くの取引画面を開きっぱなしにして、いつでも見られる&取引できるようにするためです。
本格的にデイトレードをする人は、多くが「6画面」でトレードしています。

こうしたパソコン&6画面のモニターのセットは、大体25万円前後で買えます。
本格的にデイトレードをやるなら、このくらいの初期投資が必要…と考えてください。

デメリット(2)『デイトレード特有のリスクがある』

株取引は、どんな手法でもリスクがあります。
その中で「デイトレード特有のリスク」は、下の通りです。

  1. 大口投資に騙されやすい
  2. 短期で大きな損失を出すことがある

以下、それぞれ詳しく解説します。

デイトレードは、大口投資家にだまされやすい

大口投資家というのは、1回のトレードで数十億~数百億を売買するような人物・組織。
このような大口の買い・売りが入れば、当然相場は「突然変化」します。

たとえば、急激に「上がった」としましょう。
それを見て「たぶん1分後も上がる!今買って1分後に売ろう!」と思ったら、「1分後には急降下」ということもあります。

理由はわかるでしょうが、大口投資が「買ってすぐ売った」んですね。
デイトレードさえしていなければ「気付きもしない」短時間の変化ですが、デイトレードをやっているばかりに、乗せられてしまうのです。

短期で大きな損失を出すことがある

デイトレードは中長期投資と違い「短期間で、資産を一気に増やせる」手法。
逆に言えば「一気に減る」こともあるわけです。

たとえば「50万円」でデイトレードを始めて「毎日10%増えた・減った」場合をシミュレーションしましょう。
それぞれ「わずか10日間」で、下のようになります。

  • 10%増える…10日で「129万円」に
  • 10%減る…10日で「17万円」に

文字通りの「ケタ違い」ですね。
中長期投資だったら、よほどの大事件でも起きない限り、10日でこれだけ株価が乱高下することはありません。

しかし、デイトレードだったらあり得るわけですね。
これはメリットでもあるし、デメリットでもあるわけです。

デメリット(3)『逆にローリスク・ローリターンな部分がある』

さっきは「ハイリスク・ハイリターン」と書いたのに、なぜ今度は「ローリスク・ローリターン」なのか。
これは「どの手法と比較するか」によるのです。

さっきは「中長期投資」と比較しました。
この場合、確かにデイトレードは「ハイリスク・ハイリターン」なのです。

しかし「スイングトレード」と比較した場合―。
逆に「ローリスク・ローリターン」になる(ことがある)んですね。
理由を説明します。

スイングトレードとは『2日~1週間』の取引

デイトレードは「1日」の取引ですが、スイングトレードは「2日~1週間」という期間。
つまり「少し長い」んですね。

なぜ、スイングトレードの方が「ハイリスク・ハイリターン」なのか。
理由は「取引時間外の変化が影響する」ことにあります。

取引時間外に、大震災が起きた場合…

たとえば、夜間のうちに「大震災」が起きたとしましょう。
そうすると、当然多くの会社の株価が急落します。

反面「急上昇」する株もあるわけです。
復興関連の株は、多くの投資家が買いに走るので、逆に上がるんですね。

デイトレードは、このような「時間外のイベント」が一切無関係。
ということで、スイングトレードと比較すると「ローリスク・ローリターン」になるのです。

デイトレードのデメリット&短所・まとめ

以上がデイトレードのデメリット・短所。
再度まとめると、下の一覧になります。

  1. トレードの負担(精神・肉体・手数料・取引環境)
  2. デイトレード特有のリスク(大口投資家の存在など)
  3. スイングより、ローリスク・ローリターン

…というのが、デイトレードの短所・欠点。
人によっては「逆に自分向き」ということもあるので、まずは「自分に向いているか」を、よく考えてください。

(明らかな結論がなければ、まず試してみるのもいいでしょう)

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