投資スタイル中長期投資とは? ~メリット・デメリット・短期投資との比較など~

中長期上昇トレンド

中長期上昇トレンド

中長期投資とは、「中期投資」「長期投資」を合わせた呼び名。

  • 中期…半年~3年程度
  • 長期…3年~数十年

…というスパンです。
年数については人によって定義が違いますが「大体このくらい」と思ってください。

中長期投資のメリット・デメリット

中長期投資のメリット・デメリットを一覧にすると、下のようになります。

■メリット

  1. 時間はかかるが、莫大な利益を手にできる
  2. その業界を研究するほど有利になる

■デメリット

  1. お金を長期間寝かせておかなくてはいけない
  2. 見込みが外れていた場合、大きな損害が出る

以下、これらのメリット・デメリットを詳しくまとめます。
中長期投資で最も成功した投資家、ウォーレン・バフェットの哲学・エピソードも絡めて解説します。

メリット(1)『時間はかかるが、莫大な利益を手にできる』

中長期投資は「確かな会社」に投資すれば、将来的に莫大な利益を手にできます。

ウォーレン・バフェットの資産は、大学を出た時点で「120万円」でした。
それが現時点では「3兆6000億円」。
実に「300万倍」に増えています。

多くの人は「安定した長期投資より、危険なデイトレードの方が、たくさん稼げる」と思っているでしょう。
確かに「短期間」だとそうですが、長期的に見れば「将来性のある会社に、何十年も投資する」方が、莫大な利益を生むんですね。

メリット(2)『その業界を研究するほど、有利になる』

株式投資というのは、「自分ではどうしようもないリスク」がもともと多いもの。
しかし、中長期投資はそのリスクを「かなりのレベルまで」減らすことができます。

  • その業界
  • その会社
  • その経営陣

これらについて徹底的に研究し「彼らだったら、この業界だったら間違いない」と判断できた場合―。
その時点で「リスクはかなり減った」と言うことです。

バフェット流「徹底的に研究し、集中投資する」

「中長期投資のリスクは、研究によって激減する」―。
この哲学は、特にウォーレン・バフェットが貫いていたものです。

ウォーレン・バフェットは分散投資を嫌いました。
「その業界・会社を徹底的に研究し、信じた会社に集中投資する」というスタイルを、今でも貫いています。

「分散投資は、リスクヘッジではなく、無知に対するヘッジである」―。
この彼の名言の意味は、「本当に、その業界や企業を研究しているなら、リスクなどあるわけがない」ということですね。

というように「研究すればするほど有利になる」というのが、中長期投資のメリット。
代わりにこれは「相当な研究が必要」というデメリットでもあります。

デメリット(1)『お金を長期間、寝かせておく必要がある』

中長期投資は「お金を長い間寝かせる」必要があります。
短くても数年間は、そのお金を「預けっぱなし」の状態なのです。

株価が上がっていて「含み益」が出ていても、売却して、すぐに確定させてはいけません。
(それは短期投資のやり方です)

含み益が出ていても、その現金を手にできない―。
ということは「お金持ちなはずなのに、手元には全然現金がない」ということなのです。

お金を使いたい人には、中長期投資は不向き

ということで、「すぐにお金を使いたい」「使わざるを得ない事情がある」という人の場合、中長期投資は不向きです。
「向こう数年、手元にあるお金だけで、問題なく生活できる」という人だけが、中長期投資をするんですね。

そのため、中長期投資をやる人は、

  • 一定の資産がある人
  • お金を全然使わない人

がほとんどです。
2つ目の「お金を全然使わない」というのは、先ほどのバフェットなど「中長期投資で成功した投資家」に共通する特徴の一つです。

デメリット(2)『見込みが外れていたら、大きな損害が出る』

中長期投資は、自分の「時代を見る目」「会社を見る目」が正しければ、大成功します。
逆に言えば、それが間違っていたら「大失敗」するのです。

短期投資だったら「下がり始めたな」と思った時点で売ります。
そのため「大きな火傷」はしません。

しかし、中長期投資は多少株価が下がっても「信じて持ち続ける」わけです。
株価がいつまでも回復せず、そのまま止まってしまったら、当然「大損」となります。

見込みが外れないよう、ひたすら研究するしかない

中長期投資では、とにかくこの「見込み」を正確にすることが必要。
そのためには、その業界・企業について、ひたすら研究しなくてはいけません。

バフェットも「その企業について、一つの論文を書けるくらい研究しなければ、投資してはならない」という言葉を残しています。
逆に言えば「それくらい研究すれば、中長期投資で大幅に儲けることも可能…ということです。

中長期投資のまとめ ~余裕があり、詳しい分野がある人向け~

ここまで書いた通り、中長期投資は「お金と時間に余裕がある」というのが条件。
「すぐに稼げなくてもOK」「長期間お金を寝かせて大丈夫」という人のための、投資手法です。

そして、研究は必要ですが「株の勉強が、それほど要らない」というメリットもあります。むしろ、

  • その業界の知識
  • 経済全体の知識
  • 人物を見る目

などが必要になります。
これらの知識やセンスは「自分の本業で、しっかり養っている」という人も多いでしょう。

そういう人にとっては、むしろ「投資のプロ」より上に立てる分野です。
こういう知識やセンスに自信がある人は、ぜひ中長期投資にチャレンジしましょう。

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