株の売買成行注文とは? ~長所・短所・注意点のまとめ~

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成行注文やり方

成行注文とは? ~一番マシな価格で、すぐに売買する~

成行注文の仕組みはとてもシンプル。

  • 「100株、買いたい」
  • 「200株、売りたい」

…という注文を出したら、すぐに成立します。

  • とりあえず、一番安いのを100株買う
  • とりあえず、一番高く買ってくれる人に、200株売る

…というやり方だからです。
この「とりあえず」というのは、ネット証券のシステムが決めます。

「売り板・買い板」の情報から、自動的に売買が決まる

ネットの株取引では、「売り板・買い板」があります。

  • 売り板…「○○株、いくらで売ります」という人
  • 買い板…「××株、いくらで買います」という人

…が集まっている場所ですね。
成行注文はここから「一番マシな人」と、自動的に売買を成立させるのです。

成行注文のメリット・長所「売買の成立が早い」

上にも書いた通り「シンプル&自動的に売買する」やり方が、成行注文。
このため、もう一つのやり方の「指値注文」に比べて「売買の成立が早い」…というメリットがあります。指値注文は、

  • 売り…○○円になったら売る
  • 買い…××円まで下がったら買う

…という条件をつけるので「いつまでも売買が成立しない」ということもあるのです。
「いつまでも」ということはなくても「売買の成立が遅れる」ということはあります。

成行注文の利点「すぐに現金化できる」

このように、売買が遅れることがある指値注文と比べて、成行注文は「すぐ売買できる」のがメリット。
これはつまり「株をすぐに現金化できる」ということです。

株取引をしていても、何らかの事情で「まとまった現金が必要になる」ということはあるでしょう。
(特に自分の会社を経営している場合や、起業する場合など)

この時、株を現金化するには「まず売買を成立」させなくてはいけません。
こういう急ぎの場面で、すぐに株を現金に変えやすい…というのは、成行注文の長所の一つです。

成行注文のデメリット「予想外の売買価格になることがある」

成行注文は、自分で「売買価格の指定」をしていません。
そのため、「予想外の売買価格になる」というデメリットが、しばしばあります。

「何で?直前までチャートを見てたんじゃないの?」と不思議に思うかも知れません。
その通りで、大抵の場合は「直前に見ていた価格」で売買できます。

ただ、例外もあるんですね。
「取引の操作をしている間に、大量の注文が入った」時です。

大量の注文が入ると、一瞬で株価が変動する

「デイトレード」は、知っている人も多いでしょう。
「秒単位で株の取引をして、利ざやを得る」というやり方ですね。

個人投資家でも、一人で何十億という資産をデイトレードしている方は、結構います。
一番有名なB.N.Fさんなどは、最後に判明していただけでも、200億円以上運用されていました。

個人レベルでもこれなので、ましてファンド(機関投資家)まで入ってきたら、「一瞬で株価が変動する」ということは、しばしばあるんですね。
そういう時、成行注文だと「予想外の価格で、売買してしまう」ことがあるのです。

指値注文だったら「予想外の価格での売買」はあり得ない

指値注文だったら、このようなデメリットはありません。

  • 「3000円以下では売らない」
  • 「5000円以上だったら買わない」

…というルールになっているので「直前で株価が変動」したら、「売らない」「買わない」となるんですね。
「変な取引をしないで済む」ということです。

…というように「大きく株価が変動するかも知れない場面」では、指値注文の方が安全。
ただ、このような大きな変動はめったにないですし、初心者のうちは成行注文でOKでしょう。

初心者は、成行注文でひたすら経験を積むのが一番

これは音楽やスポーツでも言えることですが、初心者はとにかく「打席に立つ」こと。
どれだけ不格好で、失敗してもいいので「とにかく場数を踏む」ことです。

株取引の場合、場数というのは「売買の成立」。
もちろん、これだけが場数ではありませんが、一番わかりやすいのはこれでしょう。

「買う経験」だけしていても、全部「塩漬け」にしてしまったら、意味がないですからね。
株は「売る所」まで行って初めて、一つの経験と言えるのです。

(*塩漬け株…株価が下がりすぎて、売るに売れなくなってしまった株)

…以上、成行注文の長所や短所、指値注文との比較などをまとめました。
まずは成行注文で「取引成立」の経験をどんどん積み、自然体で株式投資ができる玄人になりましょう。

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