IPO株投資法とは「新規上場する株で、利益を上げる」投資法です。
- 上場前に株を買っておく
- 上場した直後の売買で儲ける
この2通りがありますが、特に利益が出しやすいのは前者。大体「IPO株投資」といったら、こちらのことを指します。ここでは、その手法について詳しく解説します。
事前に買っておいたIPO株は、ほぼ確実に儲かる
IPO株は、かなり確実性の高い儲かる株です。「買値の2倍で売れる」というのもよくありますし、相場環境がよほど悪くなければ少なくともマイナスになることは、あまりありません。
そのため、当然人気が殺到します。IPO株の大部分は、事前に大口の投資家や企業などによって買われており、一般に出回るのは「大体10%」くらいです。
この10%については「完全抽選」が普通。そのため、「毎年出回るIPO株の10分の1は、個人投資家でも買える」ということです。
多くの証券会社に口座を持ち、小まめに申し込みする
IPO株の抽選は、年中あちこちの証券会社でやっています。たとえば2014年は「90件」の企業が上場しました。そして「10分の1」の確率で当たるので、2014年は「9件」は当たったということです。
もちろん「全部に申し込みしていたら」という条件。証券会社ごとに「扱っていないIPO株」もあります。「すべてのIPO株の抽選に申し込む」ということは、「主要な証券会社すべてで、口座開設している」ことが必要です。
抽選申し込みと資金移動を小まめにする
「すべての証券会社で口座開設」した後は、「毎回の申し込み」と、「資金の移動」が必要です。当選したら「実際に買う」必要があるので、その時までに「その口座にお金を移す」わけです。
もちろん、お金持ちだったら「あちこちの口座に、あらかじめ大金を入れておく」だけでOKです。しかし、多くの人はそうでないはずなので、申し込み・当選の度に「資金を移動させる」ことが必要です。
多少手間はかかりますが、これだけで「100万円が200万円になる」可能性を思えば、大した労力ではないでしょう。
IPO株投資で、どれだけ稼げるのか?
実際にIPO株投資法でどれだけの金額を稼げるのか―。個人投資家の竹内弘樹さんは、IPO株投資だけで、下のような成績を公表されています。
- 累計…1217万円(2015年4月時点)
- 年間(最新)…295万円(2014年)
- 年間(最高)…377万円(2013年)
竹内さんは『はじめての積立投資1年生』など、何冊も本を出版されている方なので、信頼できるデータです。IPO株投資という「限りなくローリスク」な方法で、年間300万円程度稼ぐ…ということも可能なんですね。
IPO株(新規公開株)の抽選に当選する方法
IPO株の抽選(ブックビルディング)に当選する方法―。これは単純に「ひたすら申し込む」だけです。「それだけ?」と思われるかも知れませんが、上に書いた竹内さんも、それだけで当選されているそうです。
実際、確率的には「10分の1」は当たります。そして、2007年~2014年の上場企業数は「19社~121社」なので、最低でも「年間2社」は当たるということです。
リーマン・ショック級の大不況でも2社は当たる
近年、新規上場数が最低だったのは、09年の「19社」。08年のリーマン・ショックが原因ですね。このレベルの大不況でも「2社は当たる」わけです。
これ以外の年は大体「50社~100社」上場しています。ということは「毎年、5~10件」は、小まめに申し込みするだけで当たるわけですね。
IPO株の取り扱い数が多い証券会社
IPO株の取り扱い数は、証券会社によって違います。特に多い証券会社を一覧にすると、下の通りです(2014年実績)。
- SMBC日興証券…60件
- マネックス証券…39件
- SBI証券…65件
- 大和証券…52件
- 東海東京証券…23件
- カブドットコム証券…19件
- 岡三オンライン証券…12件
これらは当然「かぶっている銘柄」もあります。こうした銘柄を「複数の会社で重複して申し込む」ことは、原則できません。
同じIPO銘柄の、複数社での重複申し込みについて
「複数の会社で、同じIPO株を重複して申し込む」というのは、一応バレません。しかし、証券会社によっては「規約でハッキリ禁止」していますし、禁止していなくても、申込み時に「他社での申し込みはありませんか?」と、電話などで確認されます。
嘘をつくのは精神衛生上良くないでしょうし、何らかの方法で、こうした「重複申し込み」が制限されることもあるかも知れません。
そのため「一つのIPO株は、一つの証券会社だけで申し込む」というルールを守りましょう。「一番当たりやすい会社で申し込む」ということです。
IPO株の抽選に当選しやすい会社の条件
当選しやすい会社の条件は、下のようになります。
- そのIPO株の「主幹事」会社である
- 「完全平等抽選」の割合が高い
「主幹事」というのは「その株の上場手続きを、メインで引き受ける会社」です。メインの会社なので、当然「一番多く」、そのIPO株を扱っています。
そのため、どの銘柄でも「主幹事」の証券会社で申し込むといいんですね。もちろん、多くの投資家も同じように「主幹事会社」で申し込むので、結果的に競争率は高くなりますが…。それでも主幹事の会社が有利です。
完全平等抽選の平均は10%、岡三証券は100%
IPO株を「完全平等抽選」で売り出す割合は、平均で「10%」。
大和証券が「15%」と比較的高く、岡三オンライン証券は「100%」という数値です。
岡三オンライン証券は2014年に「12銘柄」のIPO株を売りだしており、この年「業界7位」です。そこそこ多く、しかも「100%」ということで、特に当選しやすい証券会社の一つかも知れません。
2013年にIPO株を扱い始めたばかりなので、まだ他の投資家のライバルも少ないです。IPO株投資法を実践するなら、ぜひ岡三オンライン証券の口座は持っておきたいですね。
IPO株投資法のポイント・まとめ
以上、IPO株投資法のポイントをまとめると、下のようになります。
- 「新規上場する株」を事前に買っておく投資法
- すべてに申し込みすれば、「年間2~12件」は当たる
- 主要な証券会社の口座はすべて持っておくべき
- 申し込み・資金移動を小まめにする
- その銘柄の「主幹事」の会社が、当選しやすい
…ということです。アベノミクスによって2013年から新規上場の件数は大幅に増えているので、ぜひこの波に乗って成功しましょう。