株式市場の基礎用語日経平均とは? ~株式市場への影響と、活用の仕方~

東京証券取引所

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日経平均とは―。ポイントをまとめると、下の通りです。

  • 日経平均とは…「日経平均株価」の略
  • 日経平均株価とは…日本の株価の平均
  • 正確に言うと…「東証1部の225銘柄」の平均

ということです。あらためて正確に書くと、下のようになります。

「日経平均とは、東証1部上場の225銘柄の株価の平均である」

東証一部上場の225銘柄とは?

簡単にいうと「トップの225の企業」です。トヨタ自動車・マクドナルドなど、おなじみの企業ですね。

なぜ「225」かというと、「日経新聞が、そう決めただけ」です。「AKBは、なぜ48なのか」というのと同じですね。そして、225の企業も「日経の独断で」決めます。

225銘柄は、変動するの?

日経の225銘柄は、当然変動します。たとえば最近だと、2015年9月に「DeNA・長谷工コーポレーション」の2社が加わりました。代わりに「日東紡績・平和不動産」が外れています。

225銘柄がどのくらい変動するか、「2000年」と「2015年」で比較すると、実感できます。たとえば「サービス」の分野では、

  • 2000年…2社
  • 2015年…7社

というように、大きく増えています。加わった5社は「電通・ヤフー・トレンドマイクロ・東方・セコム・コナミ」です。

2000年時点で、電通は当然日本を代表する企業でした。しかし、2000年に初めて上場したので、225種に入っていなかったんですね。というように「電通クラスの大物が、途中から入ってくる」こともあるので、225銘柄は結構動くのです。

「TOPIX」と「日経平均」の違い

「日経平均」と「TOPIX(トピックス)」の違いは、下の通りです。

  • TOPIX…「東証1部上場企業」すべての平均株価
  • 日経平均…「225社」の平均株価

これを簡単にいうと、

  • TOPIX…『日本のトップ』の平均
  • 日経平均…『トップ中のトップ』の平均

となります。つまり「日経平均」の方が、よりピンポイントなんですね。

日経平均株価が上下するとどうなるのか?

日経平均株価が上下すると、基本的に下のようになります。

  • 上がる…市場が盛り上がっている
  • 下がる…市場が沈んでいる

…という風です。基本的に「上がる」方がいいです。「全体が上がっている」ということは「自分が持っている株」も、上がっている可能性が高いですからね。

個別株投資の場合、関係ない場合も

ただし、個別の企業に投資する「個別株投資」の場合、関係ない場合もあります。「225社の株価が落ちた」としても、その「225社以外」の企業には、関係がないですからね。

もちろん、トヨタ自動車のような大手の場合「関連会社」がたくさんあります。「225社に入っていない企業」でも、トヨタ自動車の関連企業は多くあるわけです。

そういう点では「225社(日経平均)が落ちれば、他の企業も落ちる」という可能性はあります。もちろん、上がれば一緒に上がります。

そのように「ある程度の連動」はあります。ただ、個別株投資の場合は「絶対に日経平均株価の影響を受ける」とは限りません。

日経平均が一番影響するのは「インデックス投資」

インデックス投資というのは「市場の平均に賭ける」やり方です。競馬でいうなら「全部の馬に賭ける」ようなものですね。

競馬と違って、株式市場では「勝者の人数」は決まっていません。「全部の馬が勝つ」のもありなのです。「全部の企業の株価が上がる」ということですね。

もちろん「全部」はまずあり得ません。しかし「全体」は上がるのです。225社すべての株を買っておけば、「その平均」が上がった時「自分の資産」も一緒に上がるわけです。

インデックス投資の中でも「日経平均連動型」が影響

インデックス投資にもいろいろあります。要は「その市場に全体的に投資する」というやり方ですから。

「どの市場」の「どの範囲」に投資するかで、いろんな種類のインデックス投資があるんですね。「○○連動型」というものですが、たとえば下のようなインデックス投資があります。

  • 「日経平均株価」連動型
  • 「ダウ平均株価」連動型
  • 「TOPIX」連動型
  • 「原油」連動型

「ダウ平均」や「TOPIX」なども聞いたことがあるでしょう。ダウは「アメリカの市場」で、TOPIXは「日本の市場全体」です。「225社だけじゃない」ということですね。

このように「インデックス投資もいろいろある」なかで、直接影響するのは「日経平均株価」の連動型―。というわけです。

他のインデックス投資や個別株投資にも、影響する

一応補足しておくと、他のインデックス投資にも当然影響します。特に影響するのは「TOPIX」連動型。TOPIX=「日本の市場全体」なので、ここに「225社」も入っていますからね。

225社の平均が上がったということは、「TOPIXも微増する」可能性が高いわけです。また、ダウ平均も「一緒に動く」ことはなくても「投資家のお金が日本に流れる」など、何らかの影響は常にあります。

特に「日経平均が上がった理由」によっては、ダウも大幅に上がったり、下がったりするでしょう。同じように、個別株でも「上下した理由」によって、大きく影響します。

まとめ ~日経平均株価とは~

ここまでの内容をまとめると、下の通りです。

  • 日経平均…東証一部225社の株価の平均
  • 225社…日経新聞が決める。毎年変動
  • TOPIXとの違い…TOPIXは「東証一部全部」の平均
  • 日経平均が上下すると?…多くの株価が上がりやすい
  • 日経平均が特に影響する…インデックス投資

…という内容です。インデックス投資をする人はもちろん、個別株投資をする場合も、日経平均は必須のデータ。ぜひ慣れ親しんでください。

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